小寺酉二 設計コース

小寺酉二（こでら ゆうじ、1897年-1976年）は、日本のゴルフ界において多大な影響を与えた人物。兵庫県生まれの小寺は、慶應義塾大学卒業後、米国プリンストン大学に留学しました。留学中に赤星六郎からゴルフの指導を受け、その後日本のゴルフ界で活躍することとなります。戦前は選手として日本アマチュア選手権や関西アマチュア選手権で優れた成績を収めました。しかし、小寺の真価が発揮されたのは戦後のゴルフ界においてでした。日本ゴルフ協会（JGA）の重鎮として、国際競技の運営やルールの整備など、日本のゴルフ界の国際化に大きく貢献しました。小寺は優れたゴルファーであっただけでなく、コース設計者としても卓越した才能を発揮しました。彼の設計哲学は「古典的なイングリッシュスタイル」と呼ばれ、欧米の名門コースでのプレー経験を基に、ゴルフの伝統と本質を深く理解した設計を行いました。代表作には相模原ゴルフクラブ、嵐山カントリークラブ、狭山ゴルフ・クラブなどがあります。これらのコースでは、左右の傾斜と前後のうねりを持つアンジュレーションや小さなマウンドを持つフェアウェイなど、小寺独特の設計が見られます。特筆すべきは、小寺の1グリーン主義です。当時2グリーン制が主流だった日本において、彼は欧米式の1グリーン制にこだわりました。狭山ゴルフ・クラブでは350坪の巨大1グリーンを造るなど、賛否両論を巻き起こしましたが、彼の信念は揺るぎませんでした。小寺酉二は、プレーヤーとしての経験、国際的な視野、そして独自の設計哲学を持ち合わせた稀有な人物でした。彼の功績は、日本のゴルフ界の発展と国際化、そして質の高いゴルフコースの設計という形で今も残っており、日本ゴルフ界の礎を築いた人物として高く評価されています。2023年、日本ゴルフコース設計者殿堂。

狭山ゴルフ・クラブ

狭山ゴルフ・クラブ (GORA)

狭山ゴルフ・クラブは埼玉県入間市にある伝統と進化を兼ね備えた名門コース。開場以来、数々の公式戦の舞台として名を馳せてきました。2016年には第80回日本オープンが開催され、松山英樹選手が2位に3打差をつけて優勝。そして、2027年には第60回日本女子オープンの開催も決定しており、国内外のトッププレイヤーが再び集まる舞台となっています。狭山ゴルフ・クラブは、常に改修と進化を続けており、最新のゴルフ技術や戦略に対応できるよう改造も行われています。美しい景観とともに、戦略性と挑戦を兼ね備えた18ホールは、どのレベルのプレイヤーにも充実したラウンド体験を提供しています。「狭山ゴルフ・クラブ 詳細」。