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ゴルフコース クラシック設計理論テンプレート 100選

ゴルフコース クラシック設計理論テンプレート100選

ゴルフコースを「ただの芝生が広がる場所」だと思っていませんか?一見、自然のままに見えるホールの造形には、実は100年以上前から受け継がれてきた「テンプレート(型)」という知的な設計図が隠されています。C.B.マクドナルドやセス・レイナーといった伝説の設計家たちが確立したこれらのクラシック設計理論の「型」は、プレーヤーの技量、勇気、そして判断力を試すために仕掛けられた設計家からの挑戦状といえるかもしれません。本ページでは、18世紀後半の古典時代のコアテンプレート、そして1910年から1930年代の黄金時代と言われる巨匠による派生や応用テンプレートまで、あらゆるテンプレートを徹底的に解剖します。設計の意図という「見えない罠」が読めるようになれば、あなたのゴルフは「ただボールを打つだけ」のゲームから、コースとの深い「知的な対話」へと進化するはずです。スコアの先にある、深遠なるゴルフ設計の世界へ。※現代の知性が宿る「現代派生テンプレート&マイナー型テンプレート」については別のページにて紹介。


ゴルフコース クラシック設計理論テンプレート 100選

ゴルフ設計のクラシック設計理論の「テンプレート」を4つのカテゴリで体系化しています。4つのカテゴリは、歴史の礎となる「コアテンプレート8種類」、その可能性を広げた「主要な黄金期時代のメジャーテンプレート16種類」、「黄金期の派生拡張テンプレート32種類」、「黄金期のさらなる派生深淵テンプレート44種類」。合計100のテンプレートをクラシック設計理論テンプレートとして紹介しています。各項目は詳細ページにリンクしており、設計意図や攻略法、実例を網羅。コースという「知的なパズル」を読み解くための、あなただけの辞書としてご活用ください。

 

テンプレートの根源 クラシック設計理論 (8種類)

近代ゴルフ設計の父、C.B.マクドナルドが提唱した8つの「テンプレート」は、聖地セントアンドリュースなどの英国リンクスにある名物ホールの攻略理論を形式化したものです。レダン(要塞)、エデン、アルプス、ビアリッツ、ロード、ケープ、パンチボウル、ショートがこれに当たります。マクドナルドは「優れた設計にはこれら不朽の型があれば十分」と定義し、弟子のセス・レイナーと共に米国へ定着させました。これらは地形に左右されない普遍的な戦略性を持ち、100年以上経った現在も設計の聖典として君臨しています。ジョージ・バトーがその理論を現代に体系化したことで、その重要性が再認識されました。

 

1 Redan (レダン)

要塞の意味。北バーウィック15番がモデル。右から左奥へ斜めに傾斜するグリーンと、手前の深いバンカー。リヴィエラ10番、我孫子1番。砲台形状により難易度増。

2 Biarritz (ビアリッツ)

フランスのビアリッツ3番がモデル。グリーンの真ん中に深い溝(スウェイル)がある長大なパー3。ブラインドショットの勇気が試される。

3 Alps (アルプス)

プレストウィック17番がモデル。グリーンの手前に巨大な丘があり、2打目が完全なブラインドになる。

4 Eden (エデン/イーデン)

セントアンドリュース11番がモデル。背後の「シェルバンカー」など、厳しいハザードに囲まれた究極のパー3。横長グリーン。

5 Road (ロード)

セントアンドリュース17番がモデル。グリーンの手前に深いポットバンカー、奥に道路(障害物)がある難ホール。最高難度が求められる。

6 Cape (ケープ)

池やハザードを斜めに越えていく設計。リスクを取るほど次打が楽になる「勇気の試練」。ゴルフの醍醐味である「リスクと報酬」の原点。

7 Punchbowl (パンチボウル)

鉢状の地形の底にグリーンがあり、多少のミスショットもグリーン中央へ集まる構造。

8 Short (ショート)

ブランカスター4番がモデル。100〜150ydと短いが、グリーンがバンカーの海に浮かぶ島のような設計。巨大なグリーンが基本。

 

ゴルフコース黄金期の主な設計理論&設計テンプレート (16種類)

1910〜30年代の黄金期、セス・レイナーやアリスター・マッケンジーらが、8つの根源をより複雑な戦略へと拡張した16の理論です。マクドナルドの右腕であったレイナーは、ダブル・プラトーやプリンシパルズ・ノーズ、ボトル、サハラ、ノール等の「型」を幾何学的に定義し、平坦な土地にもリンクスの妙味を再現する手法を確立しました。また、理想のホール公募から生まれたリドやウォータールーといった戦略的モデルもこの時期に定着しました。これらはジョージ・バトーの研究により「黄金期のテンプレート」として整理され、地形の欠点を戦略に変え、あらゆる技量のプレーヤーに知的な選択肢を与える設計の骨組みとなっています。

 

9. Double Plateau (ダブル・プラトー)

グリーン上に、高い平坦地(プラトー)が2箇所あり、ピン位置で戦略が激変する。NGLA11番。

 

10. Leven (レベン)

ルンディン(ランディン)・リンクス16番がモデル。フェアウェイの片側にハザードを置き、そこを攻めた者だけが有利な角度からグリーンを狙える。

 

11. Long (ロング)

セントアンドリュース14番がモデル。巨大なバンカー(ヘル・バンカー)をどう回避するかを問うパー5。3打目の精度を逆算した配置。

12. Bottle (ボトル):

サニングデール12番などがモデル。ナショナルゴルフリンクスオブアメリカ8番で再現。 フェアウェイ中央に複数のバンカーを配し、ルートを左右に分断する。飛距離を牽制させる。

 

13. Sahara (サハラ)

ロイヤル・セントジョージズ4番?がモデル。視界を遮る巨大な砂丘を越えていくブラインド・ティーショット。現代版としてブラインド需要を減らし、砂の造形美と恐怖を強調する。

 

14. Knoll (ノール)

小さな丘(ノール)の上にグリーンが位置する。外すと大きく転げ落ちる。和製「砲台グリーン」の原型。


15. Maiden (メイデン)

ロイヤル・セントジョージズ6番がモデル。グリーンの両サイドを高いマウンドがガードしている。ターゲットを保護&分断。

 

16. Principal’s Nose (校長の鼻)

セントアンドリュース16番がモデル。フェアウェイ中央に「鼻」の形の3つのバンカー群がある。

 

17. Hog’s Back (ホッグズ・バック):

地形形状。フェアウェイ中央が「豚の背」のように盛り上がり、左右にボールを振り落とす地形。


18. Valley (バレー)

自然の地形。谷底にフェアウェイが走り、左右の傾斜を利用して攻めるホール。

 

19. Cardinal (カーディナル)

フェアウェイを斜めに横切る巨大な枕木バンカー。

 

20. Narrows (ナロウズ)

多くのリンクスの絞り込み。ミュアフィールド15番がモデル。グリーンに近づくにつれてフェアウェイが絞り込まれ、正確性を問う。

 

21. Prize Dogleg (プライズ・ドッグレッグ)

マクドナルドの設計コンテスト優勝案。リスクを取れば最短距離で狙える究極のドッグレッグ。

 

22 Dell (デル)

グリーン手前を完全に砂丘で隠した、ラヒンチ流のブラインドパー3。ラヒンチ5番

 

23 Klondyke (クロンダイク)

ラヒンチ4番。フェアウェイを横切る巨大な山。2打目を完全なブランドにする冒険的設計。

 

24 Steeplechase (スティープルチェイス)

フェアウェイを横切る段差や溝を等間隔に配置。障害馬術のように、段階的な距離精度を試す。

 

リドテンプレート & 派生形テンプレート (8種類)

1914年にC.B.マクドナルドたちが「理想のゴルフホール (理想主義)」を公募した伝説のコース**「リド・ゴルフ・クラブ」に由来するものなど。これらはまさに「黄金期の16」の核を成す、あるいはそのバリエーション(深化形)として分類されます。

 

25. Strategy (ストラテジー):

複数の攻略ルートが等価に存在し、その日のコンディションで選択させる概念。2つ以上の攻略ルートを用意。

26. Waterloo (ウォータールー)

凹状のハザードを回り込むように進む、あるいは一気に越えるかを問う。

 

27. Channel (チャネル)

フェアウェイが水路やハザードで「廊下」のように仕切られている。

 

28. Lido (リド)

マクドナルドが「理想」とした幻のコースの総称。島状のフェアウェイなど、高度な造形を伴う。

 

29. Ocean (オーシャン)

海岸線に沿って設計され、風の影響を最大限に戦略へ組み込んだホール。

 

30. Principia (プリンキピア)
定義: ニュートンの著書『プリンキピア(自然哲学の数学的諸原理)』に由来。セス・レイナーが提唱した**「数学的・論理的設計」**の極致を指します。

詳細: 「優れたショットには100%の報酬を、ミスには100%の罰を」という、運の要素を排除した公平な設計哲学そのもの。特定の形というより、コース全体が**幾何学的な配置(スクウェア、直線、正確な対角線)**で構成されている状態を指すテンプレート概念です。

31. Bottle Neck (ボトルネック)
定義: 「Bottle」テンプレートの進化・強化版。

詳細: ティーグラウンドから飛距離が出るほど、ランディングエリア(落とし所)がボトルの首のように極端に絞り込まれている設計。現代の飛距離増大に対抗するために生まれた「精度を問う」戦略です。単なる狭いフェアウェイではなく、**「飛ばすほどリスクが幾何級数的に増える」**のが特徴です。

32. Westward Ho! (ウェストワード・ホー)
定義: イングランド最古のコース、**ロイヤル・ノース・デボン(Westward Ho!)**の攻略理論に由来。

詳細: グリーンの手前を「バーン(小川・溝)」が完全に横切り、かつグリーンの周囲も厳しいハザードで固められたパー4。**「横切るハザードに対する、正確なキャリーの継ぎ足し」**を要求します。アプローチでの「止める球」の精度を、歴史的背景を持って試すテンプレートです。

 

セス・レイナーが深化させた特殊バリエーションテンプレート (8種類)

バトーの研究でも重要視されている、レイナー独自の幾何学的テンプレートです。

33 Lion's Mouth (ライオンズ・マウス)

グリーンの正面中央にバンカーがガブリと食い込んでいる形状。「獅子の口」のように開いたバンカーを避け、左右どちらのセクションにボールを置くかが鍵。

34 Tethergate (テザーゲート):

ティーグラウンドからグリーンまで、特定のハザード(柵や溝)が「門(ゲート)」のように行く手を阻み、正確なショットの継ぎ足を要求する。

35 The O's and X's (オー&エックス)

円形(O)と十字型(X)のバンカー配置。視覚的な美学と、脱出の難しさを両立させたレイナーのシグネチャー。

 

36 Shield (シールド):

グリーン手前を「盾」のような高いマウンドやバンカーで守る。

37 Rectangular / Square (スクウェア):

建築的な美学に基づく、直線と直角で構成されたグリーン。

38 Horseshoe (ホースシュー):

馬蹄形のグリーン。中央が凹んでいるか、あるいはハザードがある。

 

39 Single Plateau (シングル・プラトー)

高台(段)を一つだけ配し、その上下で戦略を変える。

40 Thumbprint (サムプリント)

グリーンの真ん中に「親指で押したような」窪みを作る。

 

Mackenzie & Ross 系統:巨匠たちの自然美の戦略と芸術 (8種類)

ドナルド・ロスやアリスター・マッケンジーなど、独自のスタイルを持つ巨匠たちの代名詞。マッケンジー(マスターズの設計者)やロスが好んだ、より地形に融和したテンプレートです。

41 Inverted Saucer (裏返した皿)

ドナルド・ロスの代名詞。中央が高く、全方位にボールを逃がす。

42 Boomerang (ブーメラン)

V字型に大きく湾曲したグリーン。ピン位置によって番手が数手変わる。

43 Church Pews (教会ベンチ)

畝(うね)状のバンカー配置。脱出に高い技術を強いる。

 

44 Great Hazard / Hell's Half Acre (グレートハザード)

フェアウェイを横切る広大な荒地。

 

45 Foxy (フォクシー)

バンカーを排除し、巧妙なマウンドだけで守る狡猾な造形。

 

46 スイッチバック

1打目と2打目で逆の球筋(ドロー/フェード)を強いる。

 

47 コンパス

東西南北をバンカーで囲み、風向きによって性格を変える。

 

48 Reef (リーフ)

フェアウェイに「暗礁」のように斜めに点在する小規模バンカー群。

 

49 Alister's Nose (アリスターズ・ノーズ)

プリンシパルズ・ノーズをより芸術的、かつ不規則に配置したもの。
 

Tillinghast (ティリングハースト) その他テンプレート (8種類 +α)

アメリカの黄金期を支えたもう一人の巨匠、A.W.ティリングハーストが確立したテンプレートや、特定のシチュエーションや心理的プレッシャーに特化したテンプレートです。
です。

 

50 Cape & Bay (ケープ&ベイ)

自然な海岸線の出入りを模した、より芸術的なバンカー造形。

 

51 Stadium (スタジアム):ギャラリー席を兼ねた高いマウンドがホールを包み込む。

 

52 Volcano (ボルケーノ):火山のように急峻な斜面に囲まれた、孤立した砲台グリーン。

 

53 Postage Stamp (ポステージ・スタンプ):周囲を深い罠に囲まれた「切手」のように小さなグリーン。

 

54 Sitwell (シットウェル)

急傾斜の法面に無理やり作られたような、階段状のターゲット。

55 False Front (フォルスフロント)

グリーンの手前が偽の斜面になっており、ショートすると戻り落ちる。

 

56 Speed Slot (スピードスロット):傾斜を利用して飛距離を稼げる「加速帯」を配置する。

 

57  Double Green (シェアードグリーン):2つのホールが1つの巨大なグリーンを共有する古典的配置。

 

58 Dual Greens (デュアルグリーン):

1つのホールに性質の異なる2つのグリーンを配する(日本の2グリーンのルーツ)。

59 Tiny Tim (タイニー・ティム):

極めて短いが、周囲が絶壁のハザードに囲まれた「切手」のようなパー3。

その他 黄金期の隠れた名テンプレート (1) :追加の12種類 (60〜71)

【マクドナルド&レイナー学派の深化形】

既存のリストにはない、特定のコースで重要視されるバリエーションです。

60 Reverse Redan (リバース・レダン)
「レダン(#1)」の鏡合わせ。左から右奥へ傾斜し、右利きにはさらに高度なフェード技術を強いる。

61 The Fort (ザ・フォート:要塞)
レイナーが多用。高いプラトー状のグリーンを、城壁のような深い直線バンカーが囲む防御型テンプレート。

62 Cripple Creek (クリップル・クリーク)
レイナー独自のパー3。グリーン内に「親指の窪み」や「ホースシュー」が組み合わさった、小さな空間のパズル。

63 The Gaze (ザ・ゲイズ:注視)
聖地12番がモデル。極小のグリーン(ポステージスタンプよりさらに小さい場合も)が、プレーヤーを威圧し注視させる。

【英国リンクス由来の伝統形】
黄金期の設計家たちがオマージュとして米国に持ち込んだ名物ホールの型です。

64.  The Cradle (ザ・クレイドル:揺りかご)
聖地18番がモデル。グリーン手前に「罪の谷」のような窪みがあり、アプローチを優しく受け入れるようでいて、距離感を狂わせる。

65 Spectacles (スペクタクルズ:眼鏡)
カーヌスティや聖地にある、フェアウェイを跨ぐ「二連の丸いバンカー」。視覚的にプレーヤーを監視し、飛距離を牽制する。

66 The Spine (ザ・スパイン:背骨)
グリーン中央を縦に走る「背骨状の盛り上がり」。左右どちらのセクションに落とすかで、パットの難易度が天国と地獄に分かれる。

67 Eye of the Needle (アイ・オブ・ザ・ニードル:針の穴)
両サイドから深いハザードや森林が極限まで迫り、文字通り「針の穴を通す」ような精度を求めるティーショット。

 【巨匠たちの特殊コンセプト】
ティリングハーストやマッケンジーが提唱した、1930年代までの重要な型です。

68. The Barrier / Ha-Ha (ザ・バリア:見えない壁)
視界から隠された「溝」や「石垣」。英国の庭園様式を応用し、一見何もないフェアウェイに突然現れるハザード。

69 The Dougal (ザ・ドゥーガル)
ティリングハーストが好んだ、グリーン後方が高く、手前に向かって激しく波打つ三段グリーンの一種。

70 Elephant's Back (エレファンツ・バック:象の背中)
フェアウェイやグリーンのど真ん中にある、巨大なマウンド。ボールを左右に無慈悲に振り落とす「地形の暴力」。

71 The Purgatory (パーガトリー:煉獄)
非常に深く、脱出ルートが限定された「地獄の底」のようなバンカー。入った瞬間に「ボギー確定」を突きつける。

 

その他 黄金期の隠れた名テンプレート (1) :最終補完15選 (72〜86)

 黄金期の隠れた名テンプレート: 【NGLA & Lido:マスターズ・コレクション】
マクドナルドの「ナショナル・ゴルフ・リンクス(NGLA)」や「リド」において、特定の番号のホールに与えられた「理想の型」です。

72 The Dog's Leg (ドッグズ・レッグ)

リド6番。単なる曲がり角ではなく、ハザードとの距離感で次打の難易度を劇的に変える設計。

73 The First (ファースト)

リド1番。スタートホールに相応しい、ワイドなフェアウェイと明確な「右か左か」の選択肢。

74 The Home (ホーム)

リド18番。ドラマチックなフィニッシュを演出するための、特定のバンカー配置とグリーンの受け。

75 The Lagoon (ラグーン)

リド11番。水を「背景」ではなく、ターゲットを囲む「島」の一部として定義する型。

76 The Pine (パイン)

リド12番。森林の境界線をハザードとして利用し、視覚的な圧迫感を作る。

77 The Pit (ピット)

NGLA 1番。ブラインドの丘を越えた先に、深い窪地(ピット)に囲まれたグリーンが待つ。

78 The Peconic (ペコニック)

NGLA 13番。強風とサイドヒルのライを計算に入れなければ攻略できない、風のテンプレート。

79 The Sea (シー)

NGLA 17番。海(または広大な水域)を全景に取り込み、距離感を麻痺させる。

 【巨匠たちの特殊な造形美】
マッケンジーやロス、ティリングハーストが1930年代までに確立した、特定の「形」です。

80The Bellows (ベローズ:蛇腹)

アリスター・マッケンジー特有の、横に長い「蛇腹状」のうねりを持つグリーン。

81 The Kidney (キドニー:腎臓)

ドナルド・ロスらが多用した、腎臓型のグリーン。中央がくびれ、ピン位置で難易度が倍増する。

82 The Pimple (ピンプル:できもの)

イングランド由来。極めて小さく、周囲が絶壁のハザードに囲まれた、岩山のようなパー3。

83 The Triangle (トライアングル)

レイナーやティリングハーストが用いた、幾何学的な三角形のバンカー・グリーン配置。

84 The Mount (マウント)

小高い山や丘の上に、城塞のように孤立して作られたグリーン・サイト。

85 The Creek (クリーク)

単なる小川ではなく、ホールの全域に渡って蛇行し、常にプレーヤーに「越えるか刻むか」を迫る流体テンプレート。

86 The Dunes (デューンズ)

砂丘の自然な窪地(ホロウ)をそのままグリーンやフェアウェイに利用した、リンクスの原風景を再現する型。

 

■ 黄金期の隠れた名テンプレート:最終完結15選(87〜100)

これらは、特定のコース名がそのまま「型」として語り継がれている、極めて専門性の高いテンプレートです。

 【マクドナルド&レイナー:伝説のバリエーション】
87 The Little Redan (リトル・レダン)

NGLA 6番。140ヤード前後の短い距離で、レダンのエッセンスを凝縮した精密なパー3。

88 The Triple Plateau (トリプル・プラトー)

スリーピー・ホロウ12番。2段(ダブル)をさらに進化させ、3つの明確な高低差を持つ巨大グリーン。

89 The Elbow (エルボー:肘)

シカゴGC 10番。急激な角度で曲がるドッグレッグにおいて、最短ルートに「肘」のような深い罠を配した型。

90 The Library (ライブラリー:図書室)

マウンテンレイク16番。高台のグリーンと深い正面バンカーが、静寂と集中を強いるショートホールの型。

91 The Slide (スライド)

エール大学10番。サイドヒル(横傾斜)を戦略に組み込み、ボールをターゲットへ「滑らせる」ことを計算した型。

92 The Mounds (マウンズ)

グリーンブライヤー5番。メイデン(#15)をベースに、より人工的な「コブ」を多数配置して視界とライを複雑にする。

93 The Racetrack (レーストラック)

グリーンブライヤー4番。2本の並行したフェアウェイを「競走路」のように配置し、スピードと戦略を競わせる。

94 The Box (ボックス)

ルックアウトマウンテン3番。四角い絶壁バンカーに囲まれた、文字通り「箱」の中にターゲットがあるショートホール。

【リバース(逆転)シリーズの完成】
黄金期の巨匠たちは、古典を鏡合わせにすることで、右打ち・左打ちの有利不利を公平にしようとしました。

95 The Reverse Eden (リバース・エデン)

フィッシャーズアイランド11番。エデンのバンカー配置を左右反転させ、全く異なる視覚的圧迫感を作る。

96 The Reverse Alps (リバース・アルプス)

通常とは逆の角度からブラインドの丘を攻めさせる、戦略の裏返し。

97 The Reverse Biarritz (リバース・ビアリッツ)

手前をグリーン、溝の奥をフェアウェイ(または予備グリーン)とする変則型。

98 The Reverse Road (リバース・ロード)

ポットバンカーを右に、道路(ハザード)を左に配したロードホールの鏡合わせ。

 【セントアンドリュース:最後のエッセンス】
すべての源流である聖地から、黄金期の設計家たちが好んで引用した「部分テンプレート」です。

99 The Valley of Sin (罪の谷)

聖地18番グリーンの手前にある巨大な窪み。アプローチの距離感を狂わせる「地獄の入り口」として単独で定義されます。

100 The Elysian Fields (エリシオンの野)

聖地14番にある広大なフェアウェイエリア。複数のテンプレートを内包する「巨大な戦略空間」そのものを指します。

101 The Double Dogleg (ダブル・ドッグレッグ)

A.W.ティリングハーストが提唱。S字型に曲がるパー5において、2打目と3打目の両方に「角(コーナー)」の選択を迫る完結形。